幕末に水戸藩士らが起こした「桜田門外の変」の映画化
を応援する動きが本格化している。製作会社も決まり、撮
影開始は09年春。ロケ地を地元が提案する企画などで街
おこしをしようと支援団体が結成され、住民を巻き込んだ
映画づくりを目指す。明治維新に向かう歴史を加速した「
事件」を通じて、地域に元気を取り戻そうと意気込んでい
るようだ。
06年1月、地域おこしに関心のある4~5人が水戸市
の居酒屋に集まったのがきっかけだった。09年が水戸開
藩400周年にあたることも考え、桜田門外の変の映画化
が決まっていった。
「桜田門外の変は誇りを持って語れる歴史なのに、郷土
教育でも敬遠して扱わない。地元だからこそ、もっと正面
から取り上げていい」。支援団体の事務局長はテーマ選定
の理由を語る。
まもなく、実際の映画製作は都内の製作会社が担うこと
に決まった。原作は吉村昭さんの歴史小説「桜田門外ノ変」
になった。脚本は映画「陰陽師」で脚本を手がけた江良至
さん。10年正月ごろ、全国公開の予定である。
具体的な取り組みを記したスケジュール表には約80の
事業がずらりと並ぶ。
例えば、来月からは「ロケ地推薦コンクール」が始まる。
吉村昭さんの原作を読んで、「この場面では我が家の裏山
をロケ地に使ってほしい」などと売り込む企画。候補地は、
支援の会が製作会社に推薦する。
ほかにも、10月18日には「水戸八景ツーリング」を
企画。水戸藩主徳川斉昭が選定した偕楽園など水戸市近辺
の名所8地点を自転車でめぐるイベントだ。郷土史家によ
る講演会や史跡巡りも予定されている。
これらの事業は、内閣府の「地方の元気再生事業」に選
ばれ、約2400万円の補助を受けることも決まった。
◇
〈桜田門外の変〉 1860年3月、「安政の大獄」で
水戸老公・徳川斉昭に永蟄居(ちっきょ)(終身謹慎処分)
を命じた江戸幕府の大老・井伊直弼に不満を募らせた水戸
浪士らが、江戸城桜田門外で井伊のかごを襲撃、暗殺した
事件。以後の倒幕運動につながったと影響を指摘する説は
多い。

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