2008年8月17日日曜日

America and china....4

▼日本のナショナリズム

 中国が日本より優勢で強い国になることは、日本の
「戦後」が終わることをも意味する。戦後の日本は、
戦前のようにアジア最強の立場を利用して中国などの
アジア諸国に侵攻占領することを繰り返さないよう、
日本人が自らのナショナリズムを自己抑圧したり、自
国の軍事拡大に対して嫌悪感を抱くような世論作りや
教育が行われてきた。しかし、アジア最強の国が中国
になり、朝鮮半島や東南アジアの諸国が、日本ではな
く中国の顔色をうかがうようになると、もはや日本が
再びアジアを侵略する恐れがない状態になる。日本が
自らナショナリズムや軍事化を抑制する必要はなくな
る。

 すでにこの「脱戦後」の状況は、10年ほど前から、
日本でのマスコミなどによるナショナリズム発揚の動
きや、防衛庁の省への昇格などの形をとって表れてい
る。もはや、日本はアジアで最強ではなく、アジア侵
出する可能性はないのだから、日本が国民のナショナ
リズムを煽ってもかまわないことになる。中国や韓国
は戦後ずっと、国を挙げて国民のナショナリズムを煽
り続けてきた。

 日本では自国のナショナリズムを嫌い、中国や韓国
のナショナリズムを黙認(ときに賛同)する「左翼」
は時代遅れとなり、ほぼ絶滅した。終戦記念日や広島
・長崎の原爆記念日も、影が薄くなっている。

 今の中国は、日本のナショナリズム高揚や軍拡に、
あまり懸念を持っていない。中国は冷戦中には、米が
日本に再軍備させて中国と対抗させることを警戒し、
日本のナショナリズム高揚を懸念していたが、すでに
冷戦は終わり、米中枢で冷戦派(軍産英複合体)より
多極派(親中派)が優勢になって、中国の台頭が容認
・誘発され、アジアの国際関係が中国中心になってい
く傾向が確定する中、中国は日本を懸念しなくなった。
もはや、国外から日本を抑止しようとする力は存在し
ない。

 日本は米にも中国にも気兼ねせず、国家戦略を自由
に決められる状況になっているが、逆にこの状況は日
本人にとって「従うべき方向感」が失われた閉塞的な
感覚をもたらし、日本のナショナリズムは自閉的にな
っている。もったいないことである。

・・・・・日本は国際感覚で危険でない事、怖くな
いこと、重要でない事が確認されたのか。なんだか、
日本は終わったかのように思えてしょうがない。

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